2009年11月28日土曜日

G10を選んだ理由


さて、私がなぜG10を選んだかの理由を書きます。
私は腕時計のコレクションをしているわけではないのですが、動かない腕時計がたまって来ました。ちなみに私は腕時計を普段していません。
自動巻き:
どうもメンテナンスが必要でコストがかかります。私の場合は、めったに使わないものの既に15年ほど前に買ったスイス製クロノグラフ腕時計も本来であればメンテに出されていなければなりません。一日に5秒くらい進みます。
別に1945年物の同メーカー製の腕時計もあるのですが、こちらはメンテをしてもらったにもかかわらず一日に30秒ほど進んでしまうようです。
私にとって自動巻きは持つ楽しみはあるのですが、いかんせんコレクション時計になってしまい実用には耐えません。メンテのコストもかかります。よってこれ以上増やすのは得策ではないと思いました。自動巻きの利点はフォーマルな場所にはめていきたいときにいつでも使うことが出来ることです。つまり私にとっての自動巻き時計はそれなりの時計でなければならないということです。そう簡単に大枚をはたくことはできません。
クォーツ時計:
数本持っているのですが電池が交換されずにほおってあるものが何本もあります。80年代のクォーツは裏蓋を開けて自分で電池を交換することがたやすいのですが、それ以降のものは自分で傷をつけずに裏蓋をあけられないことが難点です。よって時計屋さんに持っていって電池を交換してもらうことになります。
さて今回カジュアル目的で買ったG10ですが、裏蓋に電池蓋がついています。コインなどでひねれば簡単に自分で電池の交換が出来ます。つまりランニングコストが極めて安くつきます。そのためあえて電池蓋のあるモデルを選びました。
このように自分で電池が交換できるクォーツのよいところは、仮に30年近く前のモデルでも自分で電池さえ入れなおせば実用になるところです。この先もボタン電池さえ手に入れば20年後でもしっかり実用に耐える動作をすると思います。
さてアクリル風防のG10は何年もつでしょうか?

イギリスのミリタリーウォッチのスペック


イギリス軍用腕時計の仕様書を探してみたら見つかりました。
リンク先は、イギリスのMoD、つまりイギリス防衛省です。
http://www.dstan.mod.uk/data/66/004/04000400.pdf
これは「電池式ジェネラルサービス向け腕時計」、つまりクォーツ式G10の仕様書のようです。
電池蓋の装着や裏蓋の刻印のサイズも指定されています。
CWCは風防がアクリルでこれはG10の要求だということですが、仕様書に書いてあるわけではないようですし、実際に他社ではミネラルガラスのG10を軍に納めていた実績があるので、軽さや丈夫さの要求を満たす目的でCWCが独自にアクリルを選択しているのかもしれません。
私がCWCから購入したG10ですが、予想したとおり裏蓋の刻印が官給品と異なります。具体的には、品番は同じですがCから始まり数字4桁のシリアル番号形態で年号がありません。さらにWaterResistant5ATMと書いてあります。私の場合は同じスペックのものが欲しかったので構わないのですが本当のマニアは満足できないかもしれません。

2009年11月22日日曜日

UKミリタリーウォッチ


今回はイギリスの軍用腕時計についてです。
年末の海外リゾート旅行に使える手ごろな腕時計がほしくなりました。条件としては、
防水: プールに入ったり、海にも行くので100m防水が望ましいです。
ユニーク: あまりにも周りの人が持っていないものの方がよいと思いました。またスウォッチなどは避けました。
盗難にあわない: 要は安い時計のことです。オイスター王冠時計のようなものや、GMT時計は海外ではめていると狙われたり部屋から盗まれる可能性があります。地味で安い時計がよいです。
薄くて丈夫: カシオのシリーズのデジタル時計を持っているのですが、ちょっとゴッツイですしそこまで丈夫である必要もありません。薄さは10mmほどがよさそうだと思いました。
他には、はっきりと見やすいアナログのクォーツがよいと思いました。必ずしも毎日はめるわけでもないためです。
Lorus Military Style
結果、低価格のLORUSミリタリータイプの腕時計を買いました。でも本物のミリタリー時計ではありません。あくまでもミリタリータイプの時計です。
このLORUSというブランドは、SEIKOの海外向け低価格ブランドでエレメントは日本製です。イギリスでは街角の時計屋さんにて見つけることが出来ます。今回購入したモデルは造りもしっかりしていて100m防水です。他にもチタンケースのミリタリーモデルやクロノモデルも販売されています。
さらに2本目としてCWCのG10も買いました。
CWC G10

実は今回の時計を選択している最中にイギリス軍向けの時計を調べてみたのですが、イギリスではいくつかの販売者がミリタリースタイルの時計を販売しているようです。今回はなかでも気になったG10と呼ばれる腕時計のモデルをいくつか記述します。G10は安価で一番基本的な時計で兵隊たちが使うものと思われます。一般に日常生活防水レベルの50m防水です。
CWC:
Cabot Watch Companyというブランドがあり、ここは現役で陸軍にはG10、海軍にはダイバー、空軍にはGS2000を現役で納入しているようです。また一般にも新品を販売してます。全てスイス製だそうです。
G10については、風防がアクリル製なのが欠点だと思うのですが、CWC曰く、G10の要求仕様だそうです。またGS2000の裏にCが書いてあることについて、一般向けを意味するCivirianのCであるとの噂が流れていますが、CWCによれば実際はCarbotのCだと言うことです。戦場に持っていくものとまったく同じかどうかで言えば、裏蓋の刻印は異なると思います。他は同じと信じたいところです。実際には新品デッドストックも売られていますが1990年以前のもののようです。そのためいくら本物とは言えトリチウムが発光するかは疑問ですし精度もあまり期待できないかもしれません。
Pulsar:
ここも過去にG10を生産していて、2001年頃は軍に正式採用されたそうです。PulserのG10は風防がアクリルではなくミネラルガラスのものを納入していたそうです。現在新品のG10は手に入らず放出品のみ手に入れることが出来るようです。そのため8年もので傷が多いです。Pulsarは実はSEIKOの低価格ブランドで日本製のクォーツエレメントです。現在もPulsarブランドの一般向け腕時計はイギリスで販売されています。
MWC:
Military Watch Companyというブランドがあり、ここもG10モデルを作っていますが今のところイギリスの軍には納入実績はないようです。かわりにG10をカスタマイズしたものなどを官庁や警察部隊、退役軍人に納入しているようです。一般向け小売もしています。そういう意味ではミリタリータイプの時計を販売している会社ですが、選択肢が多くなっています。エレメントがRonda製で販売価格も安く、ミネラルガラスのものやつや消しなどいろいろな種類が選べます。またメーカー名が文字盤に書かれていない物もあります。このメーカーのG10モデルは30m防水モデルと50m防水があります。バッテリーハッチをなくして薄く安くしたものなどユニークです。
ネットでサーチすると一番たくさん出てくるのがこのメーカだと思います。値段と実用性ではここのG10が一番かもしれません。結構評判がよいようです。
まあ上記が安くてイギリス軍の採用しているもの(G10)、もしくはそれに類するもの(G10のバリエーション)を販売しているところです。
G10っぽいものでは他にもSEIKOやSWISSMILITARYやTIMEXもミリタリーウォッチを出しています。この中のSEIKOは、過去にイギリス空軍に納入されていた時期があったようです。それ以外はいずれも軍採用のものではなくミリタリーファッション時計のようです。
さて最初に書いた私のLorusはPulser G10の親戚にあたるかもしれません。
ちなみにG10とLorusの違いは、
G10にはバッテリー交換用のハッチが裏蓋についており自分で新しいSR920SW(SR69)ボタン電池と交換できます。Lorusは時計屋さんで電池交換をしてもらう予定です。
G10ではベルトを留めるピンは外れないようになっています。そのため2ピースのベルトへの交換は出来ません。Lorusはピンが外れるようになっています。
G10はトリチウムという発光物質が使われていますがLorusは蓄光するタイプです。かつ文字盤全体が光ります。
G10には日付表示がありませんが、Lorusには日付窓がついています。
G10の風防はアクリルですがLorusは強化ミネラルガラスです。
さてあなたはどちらが好みですか?
腕時計は時を告げる目的だけではなく持つ喜びや物によりステータスにもなりますが今回私は二等兵の実用腕時計から選択しました。