2007年4月12日木曜日

BOSE QuietComfort 3を比較


最近BOSE社のQuietComfort3を買いました。 ネットのレビューでは、結構ほめまくられているように見えます。
前回は、Panasonicのノイズキャンセラーヘッドフォンの記事を書きましたが、今回は私が独自の比較をしてみたいと思います。
QC3のノイズキャンセル特性について興味がある方は、別に書いたBOSE QC3が減らすノイズを測ってみたのページもご覧ください。
音が良い悪いなどの評価は他に任せて、ノイズのキャンセル機能について下記のものと比較しました。(アクティブ方式、パッシブ方式と両方のノイズキャンセルを取り混ぜています。)
追記:
下に書くことは、換気扇のノイズで試験したものです。別な機会で実際の飛行機に乗った際に実験したところ遮断されるノイズの量は、QC3と耳栓は同程度だと感じました。どうもQC3は機内のノイズ対応に向けて最適化されているのではないかと思います。
BOSE QuietComfort3、有名メーカー製カナル型イヤフォンPanasonic RP-HC70、最後に耳栓です。
BOSE QuietComfort3カナル型イヤフォン
Panasonic RP-HC70耳栓
音楽をかけていない状況で比較しました。以下は全て私の耳感です。
まずは、
うるさいダクト型換気扇の下のノイズ除去
1位.耳栓
2位.BOSE QC3
3位.カナル型イヤフォン
4位.Panasonic RP-HC70
やはり耳栓が一番でした。さすがのBOSEのCQ3もかないませんね。 意外にカナル型イヤフォンが健闘しました。やはり耳栓効果が効いたようです。
Panasonic PR-HC70はノイズキャンセルが効いているのですが、ノイズの音質が変わるという感じ。ノイズ自体も小さくなりますし、ゴーっという低い音を吸い取ってくれるので人により快適かもしれません。ちなみにこのヘッドフォン、JALのビジネスクラスで使われているSONYのノイズキャンセルヘッドフォンと同程度の実力を有しています。(機内で比較してみました。)
ノイズ以外の音の聞こえ良さ
1位.Panasonic RP-HC70
2位.BOSE QC3
3位.カナル型イヤフォン
4位.耳栓
意外な事にRP-HC70が一位に輝きました。これは耳に乗っかっているだけなので外部の音も聞こえやすいのではないかと思います。逆に言えば音楽を聴いている時の「音漏れ」も一番なのではないかと思います。
BOSEは意外と耳にフィットしているので会話なども聞こえなくしてしまうようです。もしくはノイズ以外の音もキャンセルしているようです。 QC3を装着したら今まで聞こえなかったノイズに埋もれた音が聞こえるようになったという事はありません。 実際にノイズ音源のそばで、ラジオの会話をスピーカーで流してみても、BOSEなら小さな音でOKということはありませんでした。 よって「地下鉄内でも案内放送が明瞭に聞こえる」と言い切ってしまってよいかには疑問があります。(私は短波無線通信で鍛えた耳フィルタを持っている?) 静かに集中している時に突然聞こえてくる案内放送に気づきやすいという感じだと思います。実際BOSEのQC3はQC2のように耳全体を覆わずとも、QC3の低反発イヤパッドにより「耳の穴」については完全に覆われています。
さて、たった二種類の比較ですが、これに本来のヘッドフォンの価値を追加すれば、大体用途別にどれを選ぶべきかは決まってくるのではないでしょうか。 例えば、
飛行機で静かに過ごしたい:
耳栓ではないでしょうか。寝返りをうっても壊れませんし。
飛行機もしくは電車内で音楽を聞きたい:
BOSE、その次にカナル型ヘッドフォンではないでしょうか。
車の助手席で静かに過ごしたい:
BOSEはコードが取り外せます。RP-HC70でも良いですがコードは取り外せません。一応会話も出来るので耳栓よりはマシでしょう。助手席で耳栓されたらいやですね。
職場の測定器に囲まれた実験室:
BOSEが良いのではないでしょうか。耳栓したら電話や会話ができません。でも音楽を聴いているという誤解が解けないかもしれません。職場で浮いてしまうかも。
一人静かに街を歩く:
BOSEかRP-HC70、もしくは耳栓でしょう。でもBOSEでロンドンを歩くとひったくられそうで恐いです。ちなみに足から伝わってくる音はBOSEでも消せません。耳栓は足音のみならず自分の咳払いや呼吸音、鼻歌が頭の中で響きます。でもBOSEはそれほど響きません。(しいて言えばカナル型以下であり、カナル型は耳栓に近い)。RP-HC70にいたっては普通どおりに近いです。
まとめ
BOSEであれ、PanasonicのRP-HC70であれ、ノイズキャンセラーのスイッチをOFFにするたびに、「こんなにノイズに囲まれていたんだ、すごい技術だなあ」と毎回感心します。
ここで性能を勘案して上記のように使い道を考えると、RP-HC70の中途半端なノイズキャンセラーよりもBOSEはその優れたノイズキャンセラーの能力から使い道がとても多いことがわかります。よって値段さえ問題にならなければ、大変良い商品だと思います。なにより良い音で音楽が聞けます。
ノイズキャンセラーのヘッドフォンが欲しい場合は、耳栓やカナル型ヘッドフォンと比較する事をお勧めします。ヘッドフォンとして考えた場合、上記の通り、カナル型ヘッドフォンが中途半端なノイズキャンセラーヘッドフォンに勝ってしまう場合もあります。なので上記を参考にどのような場面で使うのかを考慮して購入したほうが良いと思います。
極端に言えば、飛行機ではBOSE等を使わずに、耳栓をしながらその上に飛行機で渡される普通のヘッドフォンをかけて中音量で音楽を聴くことだって可能なんですから。でも廻りに迷惑にならないように注意してください。
それにしてもQuietComfort3、値段が高すぎるとおもいます。(イギリスでは275ポンド、約6万5千円で販売中)

0 件のコメント:

コメントを投稿